犬の喉頭麻痺




犬の喉頭麻痺の概要

動物は首に二つの管を持っています。一つは食道で、食べ物や飲み物が通る道で胃や腸につながります。もう一つは気管で、空気の通る道で肺へとつながっています。喉頭は気管の入口にある構造で、食べ物や飲み物が入っている時は閉じていて気管内に入ることを防いでいます。一方で空気を吸うときには、空気を気管や肺に送るために喉頭は開きます。このため喉頭の働きは動物が生きていく上で非常に重要なものであるといえます。喉頭麻痺はこの喉頭の動きが麻痺してしまい正常に動かなくなってしまう病気です。喉頭は複数の軟骨から構成され、さらにその周囲に筋肉が覆っています。この筋肉の動きを制御している神経(喉頭反回神経といいます)が何らかの原因で異常をきたすと喉頭麻痺を引き起こします。喉頭麻痺は生まれつき持った異常(先天性)によって引きおこる場合と中~高齢になってから発症する(後天性)場合があります。先天性のものでは1歳未満でみられることが多く、一般にその予後は悪いといわれています。後天性のものでは外傷や炎症、腫瘍など様々な原因によって生じます。

犬の喉頭麻痺の症状

症状としては、息を吸うときにぜーぜーとした音が聞こえたり、呼吸を苦しそうにしたりなど、一般的に呼吸に関する異常がみられることが多いです。また、呼吸があまりにも辛い場合には、舌の色が青紫色になったり、失神などを引き起こしてしまう場合もあります。重篤な呼吸不全となってしまった場合には死に至るケースもあります。そのため、このような症状がみられた場合にはなるべく早く動物病院で診察を受けることをおすすめします。

犬の喉頭麻痺の診断

診断は喉頭の動きを直接観察することによって行います。無麻酔下で観察できればベストですが、動物が興奮している場合には、鎮静薬などを投与して観察することもあります。喉頭麻痺が重度の場合には、片側披裂軟骨側方化術(タイバック)と呼ばれる手術を行うことが推奨されます。タイバックは喉頭を構成する軟骨の一部に糸をかける手術です。これによって空気が気道の中にスムーズに入るようになります。しかしタイバックは必ずしも安全な手術ではなく、合併症として誤嚥性肺炎や発咳などが起こる可能性があります。また、症状に十分な改善がみられないといったケースもあります。手術をためらいがちになってしまう場合もありますが、喉頭麻痺になった場合には手術をしないと命を落とすケースもあります。そのため、獣医師さんとの相談の上、手術を行うかどうかを決めるとよいでしょう。


 

 

 

 

 


 

 


 

 

 

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