スローロリスのなりやすい病気




質問者
スローロリスが高齢になった時になりやすい病気について教えてください。
また、高齢によりケガや病気のリスクが高くなるのは何歳からでしょうか?
UMA
ご相談ありがとうございます。

まず、スローロリスは「ワシントン条約の附属書I掲載種」であり大変希少な動物です。
そのため動物病院への来院数自体が少なく、一般家庭での飼育でなりやすい病気は不明です。
同様にケガや病気になりやすい年齢についても不明です。

ですが、せっかく質問していただいたので少し論文を調べてみました。
参考までにどうぞ

UMA

※ロリスとポトをまとめての報告です。

北アメリカの動物園における情報
(1980~2010年の間のロリスとポトの死因を調べた研究)

 

ロリスとポトの「死亡年齢の平均は 7.7才」。
※幼い子供の死亡率が高く、幼い子供を除いて考えると

「ロリスの死亡年齢の平均は 10.1~12.7才」

便宜上の区分ではありますが、
高齢:8-10歳以上(成人寿命の75%以上)としておりました。

 

「死因となった病気」は
・多臓器不全(腎臓系、呼吸器系、肝臓胆のう系…など)
・腎疾患
・外傷
※「幼い個体」で「外傷」による死が多く
「高齢個体」で「腫瘍」が多いため、高齢のみで考えると腫瘍も死因として多い可能性はあります。

また病理学的に疾患が疑われたのは
<50%>  …腎臓
<40%以上>…呼吸器、肝臓胆のう
<20%以上>…心臓・血リンパ、内分泌・代謝、胃腸管、免疫
であったようです。

 

【参考文献】
Grace F, Lukas KE, Kuhar C, Dennis PM. A retrospective review of mortality in lorises and pottos in North American zoos, 1980-2010. Endanger Species Res. 2014;23(3):205–17.

UMA
また別の論文にはなりますが、
飼育下のロリスは「歯の病気」もよく見られるようで
そのリスクは、

フルーツを多く与えている個体で高く

Gum Exudates(樹液・樹脂)を与えられていた個体で低い
という報告もありました。

 

【参考文献】
Cabana F, Nekaris KAI. Diets high in fruits and low in gum exudates promote the occurrence and development of dental disease in pygmy slow loris (Nycticebus pygmaeus). Zoo Biol. 2015;34(6):547–53.

UMA
自身は飼育経験もなく、診察自体少ないため明言することはできませんが

・老齢個体では一般的に動きが悪くなってきます。
なので事故を減らすため、ケージの高さは低めにした方がよいかと思います。
また、食餌や水も手近な所に配置してあげてください。

・また、野生下での食事を参考にすることで
歯の病気のリスクを下げれるかもしれないため、
フルーツの量のことやGum Exudates(樹液・樹脂)を与えることなども考えてみると良いかもしれません。




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