フェレットの脊索腫の概要
フェレットの尻尾の先がぷっくり膨れてきたと感じることはありますか?皆さんがイメージする尻尾というと、おそらくお尻の付け根から出た円柱状のもので、先っぽは細くなったものを想像すると思います。しかし、尻尾の先に丸い膨らみの出来る病気というものも存在するのです。
「脊索腫」
これは脊索という、本来なら成長に伴い脊椎になるはずの骨が残ってしまい腫瘍化したものになります。見た目に変化があるだけで、症状はこれといってありません。腫瘍と聞くと皆さん不安に思われるものと思います。しかし、この腫瘍は一般的には尻尾を外科的に切除することで良好に経過をたどるといわれております。切除することで尻尾が少し短くなってしまいますが、生活にはあまり支障は出ないので問題ないです。今回は尻尾に出来たものについてお話させていただきましたが、この腫瘍は頚椎(首の骨)に出来た場合には大変悪い腫瘍であり、転移もしやすく、運動失調や後肢麻痺などが起こることもあります。
フェレットの脊索腫のまとめ
脊索腫は尻尾の先に出来る腫瘍です。
一般的に尻尾を切除することで良好に経過します。
ただ、首など尻尾以外のところに出来た際には重い病気となり得ます。
【経歴】
北海道大学獣医学部卒、エキゾチック専門動物病院勤務
【所属学会・資格等】
エキゾチックペット研究会 Japanese Society of Exotic Animal Medicine
【得意分野】
エキゾチックアニマル(犬猫以外の小動物)