「散歩中に他の人やワンちゃんが近づいてくると吠えちゃう。」「車やバイクとすれ違う時に吠えて大変…。」そんな悩みを持つ飼い主さんは少なくないのではないでしょうか?ここでは、今日から始められる散歩中の吠えへの対処法をご紹介します。

まずは吠える状況を確認

 吠えに対処するためには、まず何に対して吠えるのかを具体的に把握することが大切です。すれ違う人に対して吠える場合にも、子供に吠える、体格の良い男性に吠える、杖を突いたおばあさんに吠えるなど、いろいろなパターンがあります。吠える相手の特徴に注目し、どんな相手に吠えやすいのかをチェックしてみてください。

 また、「相手がどのくらいの距離まで近づいてきたら吠え始めるか」も把握できると、下記に紹介する対処法を行いやすくなります。

ワンポイント

 うちの子が吠える理由を知りたい!という方は、吠え始める前の行動にも注目してみてくださいね。吠え始める前には、相手を見つめる、飼い主さんの後ろに隠れるなど、なんらかのサインが出ていることが多いです。例えば、吠える前に耳を伏せて尻尾を下げているようであれば、相手のことが怖いから吠えている可能性が高いです。吠え始める前から様子を観察することで、愛犬の気持ちを理解しやすくなりますよ。

今すぐ始められる対処法

 吠えを解決するための方法はいろいろありますが、ここでは今日から始められる4つの対処法をご紹介します。吠える理由によらず、どんな子でも試せる方法です。

刺激の少ない散歩コースを探そう

 頑張って慣らさなくちゃ!と思って何度も吠える相手に会わせると、逆に吠えを悪化させてしまうことがあります。「他の人や車が近づいてきたら吠え始め、吠えている間に相手が通り過ぎる」という状況を何度も経験すると、吠えたら相手を追い払えると勘違いしてますます吠えるようになってしまうのです。

 吠えを繰り返さないために、まずは吠える対象にあまり出会わない散歩コースを探してみてください。散歩の時間帯を変えてみてもよいかもしれません。吠え始める刺激が少ないコースを選ぶことは、静かに落ち着いて歩くための第一歩です。

吠え始めてからではなく、吠える前におやつを使って気をそらそう

 一度吠え始めると制止するのはなかなか難しいですよね。散歩中の吠えを減らすためには、吠えてからではなく「吠える前」に対処することがポイントです。飼い主さんが吠える対象を見つけたら、愛犬が吠え始める前におやつを与えながら気を引いて方向転換してください。近くに路地がある場合はおやつで路地に誘導して相手を避けたり、道路が広い場合は道の反対側に移動して相手とすれ違ったりするのもアリです。お散歩用のポーチにおやつを常に入れておくと便利ですよ。

吠えている時に抱っこしたりなだめたりするのはNG

  吠えている時に抱っこしたり声を掛けてなだめたりすると、犬は飼い主さんに褒められていると思いますます吠えるようになってしまいます。上記の通り、吠える対象にできるだけ出会わない散歩コースを選び、吠える対象を見つけた場合は吠え始める前におやつを与えながら気を引いて方向転換してください。

吠えていない時にしっかり褒めよう

 ついつい吠えばかりが気になりがちですが、お散歩中は吠えずに歩けている時もありますよね。落ち着いて歩けている時、おやつで誘導した結果吠えずに済んだ時など、吠えていない時には「えらいね!」と声を掛けて沢山褒めてあげてください。

まとめ

 散歩中の吠えに困っている方は、愛犬が吠える状況を今一度確認し、

1. 刺激の少ない散歩コースを探す

2. 吠え始めてからではなく、吠える前におやつを使って気をそらす

3. 吠えている時に抱っこしたりなだめたりするのはNG

4. 吠えていない時にしっかり褒める

の4つをまずは試してみてください。

 なお、吠えが激しくて手が付けられない、吠えた後に相手を咬みそうになるなど、深刻な場合は迷わず行動に詳しい獣医師やドッグトレーナーさんに相談してくださいね。その子が吠える理由を明らかし、その子により合った対処法を行うことができます。

参考文献

・Horwitz, D. F. and Neilson, J. C. 2007. Blackwell’s five-minute veterinary consult clinical companion: canine and feline behavior, 1st ed., Blackwell Publishing.

・水越美奈監修 2018. イヌとネコの問題行動の予防と対応, 第一版, 緑書房.